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ドロドロ血ってなんですか

ドロドロ血ってなんだ?

まず、血液ドロドロとかサラサラというのは、イメージ優先のマ
スコミ俗語で、正しい医学用語ではありません。
 よくTVで見る、血液のサラサラ・ドロドロ検査は、見た目いか
にもインパクトがありますが、赤血球の変形機能を見ているだけで、
あまり意味がありません。ドロドロという表現は、要するに血管が
詰りやすい、ということを言いたいのですね。実際の血管閉塞の病
態は、動脈硬化や炎症などで血管の内壁が傷つき、そこに血小板が
くっついて血栓を形成し、それが剥がれてより細い末梢の動脈が詰
るのです。それで脳梗塞や心筋梗塞の予防に、血小板機能抑制剤
(バイアスピリンやパナルジンなど)が用いられるのです。ドロド
ロという表現が、流れが滞る、流れが悪いというイメージを表して
いるのならば、それは、多血症や高中性脂肪血症、脱水などで起き
る現象で、それぞれ別の検査で捉えることができます。あのTVで
よく見る、血液のサラサラ・ドロドロ検査を置いてある医療機関が
少ないのは、このような事情によるのです。