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お話を聞くのは何のためか

お話をよく聞くのは何のためか

無駄な検査や時間や費用をトータルで節約し、目の前の患者さんにとって、最も有利になる判断を下すためです。心療内科や精神科ではありませんし、カウンセラーではありませんので、拝聴することそのものを他に全てに優先するわけではありません。

あくまでも、お話されたことから、診断や治療の鍵をさぐるために真剣なわけです。自分の判断で転医を繰り返している方(=ドクターショッピングともいう)に多いのですが、他の医療機関でこんな目にあわされたとか、TVやお友達に進められた療法をしてくれなかったとか、かつてかかった何々大学の権威の先生にはこのように言われたのに、まったく違うことを言われたとか、インターネットでこう書いてあったのに、そのようにしてもらえなかったとか、その先生にもよく話しを聞いてもらえないから来ましたとか・・・・

そういうお話をいくら聞いても、今何がお困りなのかも分りませんし、こちらから止めない限りは、診療時間が永遠にあるかの様にえんえんとお話されますし、具合が悪くて待合室で待っている患者さんをますますお待たせすることになりますのでこちらもあせりますので、そのような患者さんには、自分はお役に立てないと思います。

そのような方には、”話”を聞いてくれないという理由では医者をくるくる変えないことが、もっともあなたにとって有利ですとハッキリお伝えします。せっかく私に”話を聞いてもらいたくて”来院したのにと、非常に嫌われてしまいますが、最終的にその患者さんにとって有利になることをアドバイスするのが私の使命だと思っていますので、いたしかたありません。