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無理なダイエット法は逆効果

無理なダイエットは逆効果

 ○△ダイエット、**ダイエット・・・・いれかわりたちかわり、ブームが訪れては流行らなくなる。理由は簡単、リバウンドするから。
なぜ、リバウンドするのか考えてみましょう。人間も肉体をもって生活している以上、動物の一種です。動物はそもそも、成長して、生き延びていくために食べものをとるのです。だから、野生の状態の動物は、肥満しません。むしろ野生では飢餓との戦いです。本来動物の体は、飢餓の危機を乗り越えやすいように出来ているのです。

ところが、人間界のようにあまり動かないで飽食の状態では、摂取した食物エネルギーは、運動エネルギーに消費されることなく、脂肪として脂肪細胞に蓄えられます。脂肪細胞は実は最大のホルモン臓器で、インスリンの働きを邪魔したり、動脈硬化を促進したりする悪玉物質を分泌します、

そこで、健康と美容のため、ダイエットしよう!ということになるのですが・・・極端な絶食や減食で摂取カロリーを減らせばいいかというと・・・そう簡単ではありません。そういうことは、すなわち、飢餓状態を作るということです、野性動物は、体を動かして獲物を捕らないと滅びてしまいます。だから、体を動かして獲物を捕るだけの最低限度の食物で生きのびていくのです。人間も収入を得るためのの仕事など、活動しないと生きていけませんが、活動の内容は食物エネルギーを殆ど消費しないでもできちゃうことが問題です。つまり、あまり筋肉を使う必要がない事が多い。だから仕事しながら、極端なダイエットも出来てしまう。ちゃんと体重も落ちた。めでたしめでたし・・・と思って油断して元の食生活にもどしたら、ひどくリバウンドしてしまった!・・・当然です。飢えた状態で少ないエネルギーで生きていくために、省エネ体質になってしまったのです。余分な食物エネルギーが入ってきたら、これ幸いと、肉体は生き延びるために脂肪に貯め込みます。つまり、極端なダイエットは、かならずリバウンドして太ります。

しかし、過度の肥満は、病気の元です。痩せなきゃ!。何かいいダイエット法は?と思って流行の○△ダイエット、**ダイエットに飛びつく。結果、リバウンドしてもっと太る。ではどうすればいいか?

まず、急激な目標を立てないことです。急に痩せると、前述のようにリバウンドもしやすい。1年に2kg(1日5.5g、1月170g)の減量で充分ですから、そのかわり、10年続けると考えてはいかがでしょうか。飢餓は省エネ体質を招きます。食抜きをしないで、3食きちんととりましょう。急激な血糖上昇は、脂肪蓄積につながります。ゆっくり食べましょう。食後1時間~1.5時間で血糖が最高に達します。食べて1時間くらいに体を動かしましょう。

ゆっくり食べて、食べたら動く、です。

筋肉は、インスリンの力を借りずに、血糖を消費することが出来ます。食べたものを、運動エネルギーと熱エネルギーに変えてしまいましょう。体を動かす習慣は、基礎代謝を上げて体温を上げます。寝ている間もエネルギーが消費されるまさに夢のようなことが起きます。ただし、あせらないことです。筋肉は脂肪より重いので、体重に反映されないことがあります。体重は、年2kgの減少でいいのです。しかし、シェープアップ効果があり、何より体調がよくなり、血のめぐりがよくなり、冷えや痛み、メマイなども改善します。飢餓のダイエットより、ゆっくり食べて、食べたら動くをお勧めします。

ゆっくり食べて、食べたら動く、これは、究極のヘルシーダイエット法ですが、メタボ対策としても王道をいくものです。
H17頃の院長
H23頃の院長・・・・現在は実物参照(笑)