腸管の神経系の病気や、癌や癒着などの通過障害が無くても下剤がないとお通じがないと困っている方は沢山いらっしゃいます。
下剤を処方するわけですが、下剤が効かなくなってきたと感じる方も多いです。そこでより強力な下剤を処方したり、便の水分量を増やす薬を処方したり、炭酸ガスを発生する座薬を処方したりするのですが・・・・・
そもそも、どうして便秘なのでしょうか。もともと、私たちには、胃大腸反射という機能が備わっていまして、何かが胃に入ると、腸の蠕動(内容を前に送る様にもぞもぞ動く)が起きます。これを使わない手はありません。すなわち、朝起きたら、1杯の水を飲むとか、朝食をしっかりとって必ず便器に座るとか。反射経路というものは、使わないと働きにくくなりますが、無くなることはないので、ぜひ試していただきたく思います。
胃大腸反射のほかにも、お腹をさすったり、運動したり、浣腸のような肛門刺激でも排便に繋がる大腸の運動を起こせますが、なんといっても、胃大腸反射は、食べて排泄するという消化管の目的に合致した反射で、これを活用しない手はないと思います。この反射が逆に亢進しすぎて困っている方もいるくらいです(神経性下痢)。慢性便秘の方にも、胃大腸反射はちゃんと存在するのですが、活用しない内にどんどん反射が弱くなっているだけなのです。
便意がないからトイレに行かない、ではダメ。朝起きたら、飲むか食べるかして、便器にすわる。これを繰り返してみてください。きっと効果があります。
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